【取材日記】いちはら里山クラブ
更新日:2025年07月28日
お知らせ
今回の取材先は、いちはら里山クラブです。代表の芦川さん、副代表の藤附さん、事務局長の小川さん、会員の福田さんが市役所まで駆けつけて、活動にかける思いなど貴重なお話をたくさんしてくれました。
いちはら里山クラブは古敷谷を中心に、市内4か所で草刈りや間伐、耕作などの自然保護活動を行っています。驚くべきは、すべて人力で行っていることです。重機などは一切使わず、チェーンソーや草刈り機、釜、桑を使いながら広大な土地の整備に取り組んでいます。
里山の原風景を堪能することができるのはもちろん、竹藪がある高坂と立野では筍堀りや竹炭づくりも行っています。活動を始めたきっかけは、里山をできる範囲で楽しく整備できればいいなという思いから。ただ、自然を相手にしている以上活動には多くの苦労が伴います。特に大変なのは木の伐採。「コナラの木は30年近く経つと枯れるため、切る必要がありますが長さがあるので大変ですね」と芦川さん。
伐採した木を加工してベンチや机を作ります。活動中の憩いの場として大活躍しています。
「やりがいは、参加者同士の交流により新たなコミュニティが形成されることです」と事務局長の小川さんは話してくれました。月4回活動がありますが、自分のペースで参加できるのも魅力的です。会社を退職したひとが多く、社会とのつながりの場としても機能していることがわかりました。
里山の整備活動に加えて、年に4回イベントも実施されています。新緑を楽しむことができる4月は旬の筍を思う存分堪能することができます。自ら掘った筍をその場で調理して食べることができ、味は格別です♪
夏休みを迎えた8月には親子向けに、スイカ割りやザリガニ採取といった自然とのふれあい体験会を行います。子どもたちが夢中になってザリガニを探すのが印象的です。
秋も深まり紅葉が見ごろを迎える11月は、炭焼きの様子を観察できます。できた竹炭はチップ状にして散策路にまいています。
そして、年の瀬の12月には正月飾りとしてミニ門松づくりを行います。
季節の移ろいを感じながら楽しめるイベントが一年を通して目白押しです。いずれも参加費は無料なので、気軽に参加できるのも魅力的ですね♪直近では、8月に里山体験会があります。里山散策や竹細工の作成体験などを予定しており、ひと夏の思い出作りができそうですね。興味のある方はこの機会に是非参加してみてはいかがですか?
その一方で、いちはら里山クラブでは市役所の緑のカーテンの作成を行なったり市民大学の受講生が古敷谷を訪れ自然観察会を実施したりと大変マルチに活動されています。毎年参加しているアリオ市原でのいちはら環境フェスタは、出展団体同士で意見交換を行って交流を図っています。
「明るく楽しく参加できるイベントの一つです。」と芦川さん。
市役所でのグリーンカーテンの作業の様子。
アリオ市原での環境フェスタの様子。
今後の活動についてお伺いしたところ、「引き続き里山の保全活動に取り組んでいきたいです。」と小川さん。本市の誇りでもある素敵な里山の原風景をこの先5年、10年と次の世代に継承していくために今日も環境整備に奔走していることでしょう。
古敷谷には13枚の田んぼがあり、その一部を畑にしてジャガイモやスイカを作っています。実った作物はイベント時に参加者にふるまいます。特に夏場のスイカと秋の焼き芋は好評のようです。自給自足を体現されていて、里山への熱い思いを感じることができました。