【取材日記】のろし

更新日:2023年09月08日

 今回の取材先は、市原市南部に位置する鶴舞を主な活動拠点としている団体『のろし』です。そして、共同代表である峯川さんから貴重なお話をたくさんお聞きしました。

 『のろし』のメンバーは20・30代の若者が中心で、地域活性化に向けて様々な取り組みを行っています。峯川さんは、学生時代に他の地域活性化団体に所属し鶴舞で活動を行なっていました。その中で、地域全体でワクワクしながら活動を行っていたことが印象に残っていて、今後も続けていきたいと思ったそうです。

IMG_0978.JPG          共同代表の峯川さん(イチラジの取材を受けているときの写真)

 まず、『のろし』の現在の活動内容は大きく二つに分けられます。一つ目に「竹アートプロジェクト」が挙げられます。具体的には、鶴舞小学校の全児童を対象にそれぞれの子供の身長丈の長さの竹を用意して、それに絵を描いてもらう取り組みです。そして、最終的には鶴舞バスターミナルにそれぞれの児童が描いた竹が展示されます。使用される竹は、鶴舞地区に住むお年寄りを中心に軽トラックで運んでもらいます。したがって、この取り組みは地域の人々の協力があってこそ成り立っているといえます。

 

IMG_5322-cleaned.JPG               実際の竹アートプロジェクトの様子

 二つ目に、「市原はたちトロッコ」が挙げられます。これは、市内で生まれ育った新成人を対象としており小湊鉄道のトロッコでスタート地点の五井駅から終着駅の養老渓谷駅までの往復運転に招待します。具体的には、3つの駅で途中下車してそれぞれの場所で若者にとって貴重な体験ができる内容となっています。まず、五井駅から30分ほど揺られて到着する上総牛久駅では牛久商店街のお店の方が人気商品を出張販売に来てくれます。次に止まる里見駅では、市民団体の「鶴舞踊りの会」の方と一緒になって民謡を踊ります。一緒になって踊ることで、お互いの距離が縮まるだけでなく市原の伝統文化にも触れることができて得られるものは大きいです。

 最後に停まる養老渓谷駅では、市原の壮大な自然を思う存分満喫することができます。 コロナ禍で成人式の開催が困難となり、成人を迎える若者のために地域で何かできないだろうかと考えたところ思いついたプロジェクトだそうです。筋目の年を迎える若者にとって、素敵な思い出になること間違いなしでしょう。また、一人でも多くの若者に市原の魅力を再発見してもらうことにも期待ができます。

8D5A4380-cleaned.jpgのサムネイル画像            実際に市原はたちトロッコに参加した人たちの様子

 次に、やりがいについて聞いたところ、「地域の人々と交流をしていくうちに徐々に顔を覚えてもらうことだ」と話してくれました。最初はお互いに接し方がどこか他人行儀であったのに対して、回数を重ねていくうちに地域の方々から「のろしの○○さん」と名前で呼んでもらった際に「やっていてよかった」と思うそうです。また、活動を進めていくうちにどんどん人脈が広がっていくことも魅力の一つと語ってくれました。「人と人とのつながりはお金には代えることができない。プライスレスだからこそ大切にしていきたい」と熱く語ってくれました。

★IMG_8816-cleaned(1).JPGのサムネイル画像

 最後に、今後の展望を聞いたところ、「若者の休日の選択肢の一つに『地域で活躍すること』が新たに加わってほしい」と話してくれました。休日は買い物や家事、家族サービスなどをして過ごす若者が最近では多い印象ですが、「地域で活躍すること」を新たに取り入れることで新たな人間関係が構築されたり地域に関心を持ったりすることにつながると思います。 「のろし」は若者の皆さんの多くが利用しているTwitterやFacebook、InstagramなどのSNSで定期的に情報発信を行っています。記事を読んで、少しでも地域活性化に興味を持たれた方はそれらのサイトにさっそくアクセスしてみましょう。  

インタビューの様子はYouTubeから見ることができます。

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