【取材日記】いちはら市民活動協議会

更新日:2023年09月08日

今回の取材先は「特定非営利活動法人 いちはら市民活動協議会」です。お話を聞かせてくださったのは、小倉哲さんと峯川大さんのお二人。

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小倉さん(左) 峯川さん(右)

いちはら市民活動協議会は、2019年12月に発足した団体ですが、元は「市原NPO協議会」として市内NPO団体への支援を2000年3月から行っていました。その後、支援対象をボランティア団体や個人の方々に広げるにあたり組織を刷新し、新たに「いちはら市民活動協議会」を立ち上げました。

民活動を行う団体及び個人の力を結集し、幅広く分野を越えた相互の情報交換や連携、協働、支援を図ると共に、社会的課題解決に向けた行動を行って市民活動の活性化及び地域の発展に寄与することを目的に中間支援組織として活動されています。

加入団体さんは、個々の団体の活動目的に沿ってそれぞれの活動を頑張っておられますが、その活動を組織として後押ししたり、団体間の交流や協働を促進するため、毎年テーマを決めてシンポジウムの開催を行っています。

昨年からのシンポジウムのテーマは「市民(わたしたち)の力で子どもたちの命を守る」。

今年は新しくオープンしたばかりの市民活動スペース「ウエルシア・コミュニケーションセンターいちはら」にて10月16日に開催され、不登校の子供たちへの支援としてフリースクールを開校する「NPO法人COCO.NET」、経済的に困窮する家庭への支援としてこども食堂を開催する「Amityいちはら」、外国人支援として日本語の話せない子どもたちへの学習支援を行う「クラス・オン・ジャパン」の皆さんから活動の紹介があり、その後、それぞれの活動毎に参加者とのワークショップを行いました。

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小さなお子さんの悲しい事件があったことをきっかけに、今、子どもたちが置かれている現状を知り、自分たちに何が出来るのかを考えるワークショップとなりました。

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今回のシンポジウムの企画中心者である小倉哲さんは、市内で小規模保育園「ほのぼの保育園」を運営しながら、親子で参加できる「~もぐらの冒険~あそび場・つどい場」も開催されています。
ひと昔前であれば、子どもは地域の宝として、親だけでなく、祖父母、地域の方々と社会全体で見守り、育てることが当たり前でしたが、核家族化が進む現代においては、子育ての孤立が社会問題となっています。

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誰にとっても他人事ではない、子どもたちの「育ち」。現場で何が起きており、何が必要とされているのかが真剣に話し合われた3時間。
シンポジウムの参加者からは、3団体の活動への理解を深めるとともに、どのように自分事として関わっていけるのか、どうしたら誰もが安心して過ごすことの出来る社会をつくることが出来るのかを考える貴重な時間を共有することが出来たとの感想が聞かれました。
子育て支援団体だけで情報を共有するのではなく、様々な立場で活動を行う団体が共に考えることで新しい仲間づくりが可能となり、協働で課題に取り組むことで活動の幅も広がることが期待できます。

人と人との繋がりの大切さや、繋がりから生まれる力と可能性を常に意識していらっしゃる、いちはら市民活動協議会の皆さん。
障がい、歴史、語学、里山整備、防災、子ども支援と様々なジャンルで活動する人たちが、毎年ひとつのテーマについて話し合い、暮らしのなかの様々なキーワードに対し、各々の得意分野で役に立っていきたい。
このような想いから生まれた「いちはら市民活動協議会」の活動が益々広がり、地域の力として根付いていく将来を想像すると、とても頼もしいです。

そんな「いちはら市民活動協議会」ですが、今年から活動の場がひとつ増えました。
10月1日にウエルシア市原国分寺台店にオープンした「ウエルシア・コミュニケーションセンターいちはら」(通称:ウエルコミ)の運営を担っていただいています。

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市民活動の拠点として、誰もが気軽に立ち寄り交流できる場所を目指すウエルコミ。
週に一度は小倉さんと峯川さんがコーディネーターとして滞在し、団体活動の相談やアドバイス、イベント開催のお手伝いなどを行っています。

小倉さんだけではなく、峯川さん自身も「のろし」という市民活動団体を運営し、市民と市外の若者が一緒に活動する場をつくっています。

そんなお二人は、他の団体の活動を紹介したり仲介をすることで、新たなネットワークづくりや企業や学校とも連携し、市原での市民活動を盛り上げたいと張り切っています。

行政任せではなく、ネットワークを駆使して仲間と互いに協力しながら問題解決をしていくことが、自分たちの暮らしを自らがより良く豊かにしていくことが、市民活動。だからこそ、新しくできたこの場所から、市原の市民活動を盛り上げたいと熱く語る若いお二人の姿は本当に頼もしい限りです。
お二人以外にも、ウエルコミを切り盛りする4人のスタッフがいらっしゃり、子育て中のお母さんから子育てのベテランさん、パソコンの専門家などもいますので、買い物ついでに気軽に立ち寄ってお話してみてはいかがでしょうか。

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話をし、繋がり、新しい何かを始められる場を目指すウエルコミで、いちはら市民活動協議会として生活が豊かになるお手伝いをしたいと語る熱い想いをもった二人の姿が眩しい取材日となりました。

当日のインタビューを収録した「イチラジ」はこちらからお聞きいただけます。

市原市民活動協議会(まちサポ)

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