【取材日記】いちはら散歩ガイドクラブ
更新日:2023年09月08日
自分たちが住む街の歴史や文化、自然などを、ボランティアで案内をしている『いちはら散歩ガイドクラブ』代表の山田隆男さんに話を伺いました。
公民館主催の『五井ぶらり散歩』でガイドをする山田隆男代表
山田代表は『いちはら散歩ガイドクラブ』の活動について、
「市原のよく知られた観光施設以外にも面白い所はたくさんあります。例えば、五井、姉崎、八幡宿などの街歩きもけっこう面白いです。その面白さをみなさんに紹介するために、街歩きガイドを行っています。あと養老渓谷の観光ボランティアガイドに登録し、県外からのお客様に養老渓谷を紹介するガイドも行っています。市原をよく知ってもらうためにガイドをしていますが、いろいろな人と交流ができ、自分たちも案内している中で、新たな発見があったり、新たな感動に出会ったりできるのが楽しくて」と笑顔で話してくれました。
「3年前、いちはら市民大学の観光振興コースで観光について学びました。せっかく勉強したので学んだことを役立てたいと思い、その時に一緒に学んだ仲間と市原の魅力ってなんだろうと話し合いました。養老渓谷などよく知られた観光スポットはあるけれど、もっと面白い所があるんじゃないか。例えば、千葉市をはじめ近隣の市では、街歩きのコースが作られ、ボランティアがガイドをしていて、それが人気です。市原に来てくれる人にも楽しく歩いていただければと始めました」。
ガイドの参加者については、
「公民館主催の街歩きの参加者は、ほとんど近隣の方です。近隣の方も『今まで知らなかった』とか『おもしろい』と言ってくれますし、最近市原に来た方も、『こんなところがあるんだ』と興味を持って楽しく歩いてくれます。養老渓谷には、お子さんから年配の方まで幅広く来られます。秋は紅葉がきれいですが、2階建てのトンネルがあったり、地層をきれいに見られる場所もあります。6月にはカジカガエルが鳴いて、お子さんには楽しいですよね」と話してくれました。
ガイドするためには、当日のガイドだけではなく、準備が必要だそうです。
「街を歩くので、安全で、多くの人に楽しんでもらうためにはどうしたらいいのかと考えています。参加者によって歩くスピードが違いますし、興味も対象もいろいろ違いますので、どういうコースでどれくらいの距離など、コースづくりが一番大変です」。
「街歩きでは、できるだけ資料を作り、歩く前に街の背景の話をする機会を作っています。みなさんに前もって話をすると『これが話にあったところだ』と興味を持ってくれます。市原って面白くって、源頼朝など歴史的な人の話がたくさん残っています。正岡子規さんが潤井戸を通ったとか、水戸黄門の水戸光圀さんが姉崎、五井を通ったとか、この寺に泊まったとか、そういう話が残っています」と話してくれました。
歴史的事実だけではなく、小説の舞台になった所もあるそうです。
また気をつけていることは、
「今までの経験で、説明が聞こえないと言われたり、途中に体調が悪くなったり、いろいろなことが起こります。いろいろなことが起こっても、想定外ということではなくて、安全第一で適切に対応できるように、ガイドの心得を習得し、常々スキルアップを図っています。例えば、道が細く、階段が登れない人がいたら、その場で待ってもらうこともあります。最後まで街歩きや観光を楽しんでいただけるとほっとします」と真剣な表情です。
「コロナ禍で外に出る機会が少なくなり、みなさん寂しくされていると思います。やっぱり私たちは、外に出て、気力を高め、元気よく活き活きと生活することが大事。活き活きと生活するための秘訣は、『か・感動、き・興味、く・工夫、け・健康、こ・交流』なんだそうです。この街歩きは、『かきくけこ』を得るための一つの方法です」と教えてくれました。
そして、
「魅力のある市原の街に今後も暮らしていくために、私たちの住む街をちょっと興味を持って歩いてみるだけで、ちょっとした感動に出会えます。市原の歴史の跡や季節の自然を訪ねながら、私たちの街を一緒に歩いてみませんか。健康と交流を兼ねて、ぜひ一緒に歩きたいので、いつでも私たちに声をかけてください」と話してくれました。
私もちょっとした感動を探しに、山田さんたちと街を歩いてみたくなりました。
取材の様子を収録した市原FM(76.7Hz)のイチラジは
6月7日(月)から18日(金)の月曜日から金曜日、12:00~12:30に放送予定です。
放送内容はYouTubeでも聴くことができます。